三井松島(1518)②
(けん・たかくら返信)
三井松島は石炭の会社ですよね。
円安が進んでいますけれど、なぜ営業利益が述べていますか?
(ジェミニ返信)
「石炭の会社なら、円安で輸入コストが跳ね上がって苦しくなるのでは?」
と思われるのは非常に自然な疑問です。
結論から申し上げますと、同社が円安下でも営業利益を伸ばしている最大の理由は、
「すでに石炭事業から完全に撤退し、別の事業(M&Aで買収した企業群)で稼ぐ構造に
大変革を遂げたから」です。
具体的には、以下の3つのメカニズムが働いています。
利益が伸びている3つの構造的理由
1. 石炭事業は「完全終了」済み(輸入リスクの解消)
同社は創業以来100年以上続いた石炭事業について、
オーストラリアの「リデル炭鉱」の権益譲渡を完了させ、
石炭の採掘・販売事業から完全に撤退しました。
かつてのように「海外から石炭を買って輸入する」ビジネス自体が存在しないため、
円安による燃料・原材料の輸入コスト高騰から受けるダメージを
ほぼ回避できる構造になっています。
2. M&Aで獲得した「非資源・ニッチトップ事業」の拡大
石炭事業で得た豊富なキャッシュを使い、
同社は数々の優良中小企業を買収(M&A)してきました。
現在営業利益を力強く牽引しているのは、以下のようなセグメントです。
生活消費財セグメント:
飲用ストローシェア日本一の「日本ストロー」、シュレッダー大手の「明光商会」など。
産業用製品セグメント:
工業用チェーンや、前述の「山洋(精密・クリーンルーム用綿棒)」など、
高いシェアと価格決定力を持つニッチ分野。
金融その他セグメント:
事業者向け金融の「エム・アール・エフ」などの子会社化による通期寄与。
これらの企業群がしっかりと本業で利益を稼ぎ出しているため、
会社全体の営業利益が底上げされています。
3. 円安による直接・間接のプラス影響
事業ポートフォリオを転換したことで、
円安がむしろ追い風に働く側面も生まれています。
海外売上・輸出を持つ子会社の利益押し上げ:
買収した子会社の中にはグローバル市場に製品を供給・輸出している企業もあり、
円安によって外貨建て売上を円換算した際の金額が膨らみます。
適切な「価格転嫁(値上げ)」の実現:
原材料高に対して、シェアの高い強みを生かして製品価格への転嫁を進めたことで、
利益率を維持・改善させています。
まとめ
三井松島は「石炭企業」から
**「ニッチ分野で強い中小企業を集めた投資ファンド型ホールディングス」**へと
脱皮を果たしました。
輸入コスト増に苦しむどころか、買収した企業群の成長によって
営業利益を伸ばす体質へシフトしています。